#14

Vol. 14-Have a Nice Day!
75年のヒット12曲。

  • カール・ダグラスのKung Fu Fightingは、70's半ばのカンフー(当時はクンフーとも言ってた)ブームを思い出す#1ヒット曲。確か”吼えろ!ドラゴン”とかそんな感じの邦題ではなかったかな? ダグラスはイギリス出身の黒人シンガーでこの曲は、ディスコっぽい感じもあるけどおもしろい。
  • シュガーローフ/ジェリー・コーベッタ名義のDon’t Call Us,We’re Call Youは、ビートルズの”I Feel Fine”のフレーズを盛り込んだユニークな曲。クラヴィネットを盛り込んだファンキーな味付けもある。#9。
  • ホット・チョコレートは、アップルからシングルを出してたイギリスの黒人白人混成バンドだけど、ストーリーズの”Brother Louie”のオリジネーターとしても知られてる。Emmaはちょっといやらしい感じの曲。レーベルはRAK(アメリカではBig Tree)。#8。
  • さわやかなChevy Vanは、サミー・ジョンズというノース・キャロライナ出身のssw。いささかポップすぎるけど、隠れた名曲っぽい感じする。#5。
  • 今ではケイト・ハドスンの父親(奥さんはゴールディー・ホーン)がいたことで知られる、ハドスン・ブラザーズのSo You Are A Starは、ポール・マッカトニー直系というか、エミット・ローズ経由というか王道のポップス。#21。
  • Up On A Puff Of Smokeは、ピケティ・ウィッチの女性シンガー、ポリー・ブラウンのソロシングルで、#16まであがったディスコ曲。こういう隙間を付いたニッチなポップスはやはり好き。ブラウンは前年にレゲエっぽいデュオ、スウィート・ドリームスでも”Honey Honey”をヒットさせている。

Bewitched!

  • レオ・セイヤーのアメリカでの初ヒットがこのLong Tall Glassesで、ロジャー・ダルトリーのソロに曲を提供して注目されるようになったssw。枯れたイギリスらしさが魅力だが、大ヒットした「恋の魔法使い」ではリチャード・ペリーのprodのせいでかなり変わった印象を受ける。#9。
  • グリン・ジョンズのprodでロンドン録音という、イーグルスと同じ路線を走った、オザーク。マウンテン・デアデヴィルズは、ミズーリ出身の田舎くさいカントリーロックだが、このJackie Blueでは洗練された味わいを見せる。#3。これがいいか悪いか別だけど。dsのラリー・リーはAOR時代にそれっぽいソロを出して日本でも注目された。
  • イギリスのエースはポール・キャラックを中心としたパブロックバンドで、#3まで上がるヒットなったHow Long?は確かにその後のキャラックのキャリアを予感させるようなソウルフルなバラード。新興のレーベル、アンカーはこれで当ててしまったので、第二、第三のエースを育てようとして失敗(ムーンライダーやケイドゥ・ベル)する。
  • マイケル・マーフィーのWildfireは時間が止まってしまうくらい美しい曲だが、シングルヴァージョンは、最初と最後のピアノが編集されてて残念。テキサス出身のsswで、60'sにルイス&クラーク・エクスペディションのメンバーとしてデビュー。A&Mからソロデビュー後は、ジェリー・ジェフ・ウォーカーらに曲を取り上げられ注目される。これは#3まであがった最大のヒット。現在もカントリーシーンで活躍。

Blue Sky Night Thunder

  • パイロットのデビュー・ヒットMagicは優れたハーモニーとポップセンスで、新世代のビートルズと言われた数多くの1つだけど、EMIレーベルの伝統のブリティッシュ・ポップ・センスと言う感じはある。デヴィッド・パットン、スチュアート・トッシュ、ビル・ライオールの3人組で、解散後もアラン・パーソンズ・プロジェクトケイト・ブッシュなどで活躍。#5。
  • 10CCの美しいI’m Not In Loveにだまされてはいけない(^^) あまりに美しいメロディ、複雑なコーラスワークばかりに耳を奪われるが、実は「君の事愛してなんかないんだよ〜」と繰り返される皮肉な歌詞なのだ。ホットレッグスを母体として誕生した4人組で、頭でっかちのある種のプログレ的な感じもあるけど、このあとゴドレー&クレームが脱退後はすっかり毒がなくなって、メロディアスな部分ばかりが強調されてる感じもある。実はそっちの方がすきなんだけど。#2。

10cc ― オリジナル・サウンドトラック+2