Dust In The Wind / Kansas

Point of Know Return
dustつながり。
カンサスというバンドは、その名のとおりアメリカ中西部カンザス(日本語表記では濁る)出身。英国のプログレッシヴロックに影響を受けたアメリカのバンドというのは、70'sの半ばからぽつぽつと出始めてて、そっちは全く疎いのだけど、セールス的に成功したのは、このカンサスであり、スティックスくらいしかいなかったと思う(80’sに入ってのエイジアあたりになるともうなんか違うもの気がする)。スティーヴ・ウォルシュ(vo、kb)とケリー・リヴグレン(g、kb)を中心とするラインナップだが、ロビー・ステインハードのviolinの存在がこのバンドの音楽の特異性を表してる気がする。
77年の「Point Of Know Return」が最大のヒット作であり、カンサスの名前を知らしめた1枚。ここからタイトル曲(#28)に続いてシングルカットされたDust In The Windは、「すべては風の中に」なんて雰囲気ある邦題が表すようにじわじわ来る名曲。ステインハードのviolinが効果的に使われている。
が、カンサス他の曲はあまり興味ないのだ。イギリス風に緻密なプログレっぽい音を出しても、アメリカンなルーツが顔を出す(これはアメリカ風の音を出すイギリスのバンドが湿った土の匂いから逃れられないように)。とはいっても、アメリカン・プログレッシヴと言われるものにも根強いファンがいて、CDの時代になって、かなり深いところまで発掘されているらしい。