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  1. Tell Me('83)


ニコル・ウィルス(Nicole Wills)は、ジョニー・アヴェレージ・バンドのシンガー(クレジットはニッキ・ウィルス)としてキャリアをスタート。JABは、”Ch Ch Cherie”(#53)のヒットを飛ばしたニュー・ウェイヴ系のパワーポップで、ピーター・バラカン氏の弟、ミック・バラカン(元バイザンティウム)がシェーン・フォンテーンの名前で参加。アヴェレージ夫人だった、ニコルは解散後の83年にソロをベアズヴィルからリリース。僕は確か、帰郷前に寄った御茶ノ水CiscoでこのLPを見つけた覚え。AOR風の出来だが、ウォーレン・ジヴォン、ローレン・ウッド、カーラ・ボノフNRBQトッド・ラングレン、ジョン・ホールといったカヴァーのセンスが絶妙。元フィフス・アヴェニュー・バンドのマレー・ウェインストックの参加も購入の決め手になった。これ以後ニコルの消息は知れない。

  1. Cris Williamson('71)

クリス・ウィリアムソン(Cris Williamson)は、これまた詳細不明の女性ssw。アンペックスから出てるというだけで購入(アンペックスはベアズヴィルの前身)。ネットで検索すると現在も活動中とのこと。これはファースト・スタジオ盤(これ以前のはライヴ?)で、NYのエレクトリック・レディー・ランド録音。エリック・ゲイル、デヴィッド・スピノザ(g)、チャック・レイニー(b)、グラディー・テイト(ds)らが参加。”Waiting”という素晴らしい曲もあるが、全体の印象は地味。よくあるローラ・ニーロのクローンから脱皮するにはあと何かが欲しい。

  1. Jerry Williams('7?)


似たような名前の人が多いが、ジェリー・ウィリアムス(Jerry Williams)は、80'sのクラプトンに曲(”Forever Man”、”See What Love Can Do”)を提供した事で知られるようになったssw。70'sには、ニッキー・ホプキンスのLPで歌ったりしているが、グリンのスピンディジーというCBS傘下のレーベルからでたこのアルバムは、ニルス・ロフグレンらグリンのメンバー、ホプキンスをフィーチャー。ディランの”Just Like A Woman”、プロコル・ハルムの”A Whiter Shade Of Pale”、ドリフターズの”On Broadway”のカヴァーの原曲破壊ぶりがすごい。