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  1. Romance Is On The Rise('74)*

Romance Is on the Rise
ジェネヴィエーヴ・ウェイト(Genevieve Waite)は、ミッシェルに続く、ジョン・フィリップス(ママス&パパス)夫人で映画「ジョアンナ」(マイケル・サーン監督)に主演した女優。コケティッシュなムードとガールポップスファンをくすぐる甘い声が印象的な人。このLPはかつてクリックフォックス社から邦訳も出た、英米の批評家が選ぶロックアルバム200(この種の企画の元祖みたいな本)に何故かエントリーされてた事もあった。デヴィッド・スピノザ(g)、リック・マロッタ(ds)以下NYのセッションミュージシャンが参加したカルトなポップ傑作。LPはかなり入手困難だったがボーナス付きでCD化された。

  1. Vamce32('75)*
  2. Short Vacation('88)*

以上ケニー・ヴァンス(Kenny Vance)。元ジェイ&アメリカンズのメンバーでドゥワップをこよなく愛する男。75年に出した1は名曲満載で、これぞ美メロのオンパレード。2はGold Castleから出たものでカヴァー中心ながら悪くない。時代としては、僕的に苦しいのだけど、よいものはいつの時代にも普遍性があるといった好例。ジョン・キャファティー&ビーヴァー・ブラウン・バンドのprodとしても知られる。

  1. Dino('68)*

Dino Valente
クイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィスのオリジナルメンバー、ディノ・ヴァレンテ(Dino Valente)は、バンドのデビュー直前にドラッグ問題で逮捕されてしまったことから、釈放後もしばらくは、バンドに加わらず、68年に1をリリースしたといういきさつがある。アシッド・フォークの傑作という評価はLP時代からもあったが、CD化(日本が全世界に先駆けてのものだった)にあたりその名声は確固たるものになった感じがある。ほとんどがアコギ1本で歌われるが、どれも妙な浮遊感があって、このジャンルの熱心な聞き手でない僕でさえも引き込ませる強い力がある。特に”Something New”がすごい。彼はソングライターとしても、ヤングブラッズが歌ったフラワー賛歌”Get Together”、リーヴスというよりはジミ・ヘンで有名な”Hey Joe”の作者としても知られる。