Slow Blues / Mick Taylor

Mick Taylor
〜bluesつながり
ストーンズ在籍時代は、バンドの状態も上り調子だったこともあって、今もってライヴ最強時代と語られることが多いのは、ミック・テイラーのおかげだろう。脱退後いささか特殊なセッションをこなしていた(ヴァージン初期のジャム、トム・ニューマンのソロ、ゴングの「エクスプレッソⅡ」など)時期もあったが、79年に完成した初ソロでは、歌ものが半数を占めるという意外な感じで、しかもテイラーが歌い、いくつかの曲ではウエストコースト風だったりする。しかしテイラーの本領発揮はSlow Bluesのようなインストで、ここではブルーズブレイカーズ時代からお得意のタイトルに偽りなしのスロー・ブルーズ。しゃにむに弾きまくるという感じではなく、余裕を持ったプレイが聞ける。インストではジェフ・ベックが「ブロウ・バイ・ブロウ」で試みたフュージョン風の路線を打ち出した”Spanish””AMinor”が面白い。ちなみに前者はゴングのピエール・ムーレン(ds)が参加して、ゴングの曲でテイラーが弾くようなムードもある。他にはマイク・ドリスコール(ds)、ローウェル・ジョ−ジ(g)、ジーン・ローセル(kb/リンダ・ルイス)、クマ・ハラダ(b)らが参加。