#6 超兵器R1号


ウルトラセブン第26話
久々の「ウルトラな日々」はCさんのリクエストに答えてのもの。
地球を守るためならば、地球人が生き残るならば、他の惑星を滅ぼすこともやむをえない、という命題は、現在でも大いに考えさせる問題だ。一連の対テロ問題。この話がOAされた当時は、おそらくアメリカのヴェトナム戦争に引っ掛けてるのだろうが、
宇宙人でもあるモロボシ・ダン
「地球を守るためなら、何をしてもいいのですか? それは、血を吐きながら続ける、悲しいマラソンですよ…」
という印象的なセリフを吐く。
血を吐きながらの悲しいマラソンで、思い出すのは映画「ひとりぼっちの青春」での過酷なマラソンダンスだが、それは別の話。
ギエロン星獣は、地球防衛軍の新型ロケットによって消滅させられたギエロン星の生物が特殊変化したもの。セブンも歯が立たないので、最後は肉弾戦。翼をちぎりアイスラッガーを短刀のように持ち、喉元を掻ききる(この辺は「椿三十郎」のラストを思い出す)。ちぎられた翼からは羽毛が、喉元から黄色い液体が飛び散り、平和な田園風景を染めるシーンは、妙に印象的。子供心にはよくわからなかったのだけど、核兵器保有すれば、抑止力として働き世界平和が保たれると各国が本気で考えてた頃の話。子供番組ながらかなり深い。喜八作品でもおなじみの田村奈巳の出演もうれしい。