Fly Like An Eagle / Steve Miller Band

Fly Like An Eagle
〜鳥シリーズ
ティーヴ・ミラーのヒット曲というとどうしても70’s後半のものが思い浮かぶ。初期は各方面に高い評価を受け、あくまでもアルバム・アーティストという印象だった。何度かのメンバーチェンジを経て73年には”The Joker”の#1ヒットが生まれるが、この頃になると音もブルーズロック一辺倒ではなく、ポップな装いをまとっている。
ゲイリー・マラバー(ds)、ロニー・ターナー(b)にミラー(g,kb,vo)のトリオ編成による「Fly Like An Eagle」(’76)からは、”Take The Money And Run”(#11)”Rock’N’Me”(#1)そしてFly Like An Eagle(#2)のヒットが生まれている。シンセを多用してある種プログレ的な音作りを見せたことが、時代の流れにあったのか、今聞くとちょっと違うなあ、という印象はあるが、その当時(および80's初め)はラジオでもガンガンかかってた。”Mercury Blues”のカヴァーやジェームズ・コットン(harp)の参加など、ルーツ返り的な指向も見え隠れするが、浮いている。一時期メンバーだったというレス・デューデック(オールマンズのLPでgを弾いて注目された人)がslideを弾く”The Window”は何故か「クロスオーバー・イレブン」の定番だった。
この後「Book Of Dreams」、「Abracadabra」でセールス的にピークを迎えるが、以後は本来のブルーズに根ざした作品スタイルに戻っているようだ。