トラッシュ・キャン・シナトラス

Cake
■Cake / Trash Can Sinatras
しかし寒い。今日も雪だ。結構積もっている。いったいどうなってしまったんだろう。
風来坊さんのセレクトに入ってたティアーズ・フォー・フィアーズの新作からの曲が、まるでトラッシュ・キャン・シナトラスみたいだったのは、うれしかった。こんな凍てつく様な夜にはぴったりの音楽。
TCSの音楽を初めて聴いたのは、90年にこのデビュー作がリリースされた頃。下北沢南口のレコファンでかかってたものを店の人に聞いて出してもらい購入(このパターンは、フリッパーズ・ギターのデビュー作を新宿ウッドストックで聞いて、というのもあった)。その後寡作ながら何枚かのアルバムを出し、来日までした(見にも行った@渋谷クアトロ)が、今もってよく聞くのはこのファースト、「Cake」。レーベルはGo!Discで、ビリー・ブラッグやハウスマーティンズがいたと記憶している。この奇妙なグループ名(シナトラスという名前のゴミ箱?)もそうだが、ジャケットに写るメンバーの顔がはっきりしなく、どこか匿名的でもある。ギター・ポップという言葉は当時は知らなくて、ネオアコ的な音をずっと、ブームが去ってからも、気になって追い続けてきたので、やっと出会った感じだった。何といっても”Obscurity Knocks”に尽きるが、ここでのすばやいカッティング、繊細なgの重ね方がなんとも愛おしい。ステージではジャムの”Tales From Riverbank”をカヴァーしてたようだが(当時のライヴがNHKFMでOAされたことがあった。DJは山本”チャッピー”沙由里)それもなかなかよかった。スタイル・カウンシルの”Headstart For Happiness”のシングルヴァージョンが大好きだった僕を大いに勇気付けた。