■■博士の愛した数式:小川洋子(新潮社)

博士の愛した数式
本屋大賞という賞がある。書店員さんの方々がこの本をプッシュしたい、といういわば現場のプロフェッショナルな方々の視点での賞。その2回目受賞作がこれ(1回目は恩田陸の「夜のピクニック」)。80分しか記憶が持たない老数学教授と家政婦とその息子のふれあいを描いた(なんて紹介すると陳腐みたいだけど)なかなかハートウォームな1作。ただこの人の作風が僕の好みと微妙に外れてるので、それほど共感できないが。それよりも寺尾あきら主演での映画化が不安・「半落ち」(未見だが、原作はそれほどのものではないと思った)に続いて寺尾を「泣かせる俳優」にさせようというのか?