パブロ・クルーズ

20th Century Masters: Millennium Collection
■The Millenium Collection / The Best Of Pabro Cruise
なんとなく聞き逃していたバンド。シスコ周辺で活動する4人組で結成は73年。ストーングラウンドのコーリー・リロイス(kb)、スティーヴ・プライス(ds)、イッツ・ア・ビューティフル・デイのバド・コックレル(b)、そしてデヴィッド・ジェンキンズ(g)がメンバーだが、いわゆるシスコ臭は皆無で時代にのっとったすっきりしたポップロック。75年のデビュー作「Pabro Cruise」からは、共作者にデヴィッド・バトウの名前もある"Island Woman"と"Ocean Breeze"。2枚目の「Lifeline」からはいやらしい感じのインスト"Zero To Sixty In Five"がセレクト。バンドが成功を収めたのは77年の「A Place In The Sun」からで、"Whatcha Gonna Do?"がヒット(#6)。これはなかなかいい感じのプレAORで力強い。その勢いで「Worlds Away」('78)をリリース。最大のヒットとなった"Love Will Find A Way"(#6)は、緩やかなメロディーが印象的なもの。以降はAORフュージョンと産業ロックに飲み込まれるような音楽となるが、81年のヒット"Cool Love"はジョー・ウォルシュ・タイプのスライドがたっぷり入った曲。結論:僕にはベストで十分だった。