season#3

オデッセイ・アンド・オラクル(紙ジャケット仕様)
■Time Of The Season / The Zombies
今では信じられないけど、営業面を重視して、名前は同じだけど別のバンドが、本家と同時に存在したこともあった。同名異バンドではない。ブレイク中に仕事をこなす為、主にマネージメントがごり押しででっちあげたもの。日本ではGSの頃、いくつかあったらしい。今では偽者と簡単に見分けられるのだろうけど、昔は情報がそこまで発達してなくて、地方でのライヴなどは、メンバーの顔もあまり知られてないので可能だったのだろう。かつて悪徳マネージメントの策略でフリートウッド・マックはその名前で活動できない時期があり、マネージメントは偽者を起用(それがエルマー・ガントリー&ヴェルヴェット・オペラだった)。グループ名にまつわるトラブルは、金に絡む事が多く、最近ではピンク・フロイドの名前をめぐってメンバー間で不和があったりしたけど、ゾンビーズの場合は、バンドが解散したあとで"Time Of The Season"がヒットした為、レコード会社は再結成を拒むメンバーに業を煮やし、まったく別の編成でゾンビーズをでっちあげた次第。
もともとデッカからデビューした頃はビートバンド的な要素もあったけど、コリン・ブランストーンの甘いロマンティックな歌声と、ロッド・アージェントの都会的なセンスのkbが印象的なバンドだった。大好きな"Tell Her No"は、後のジュース・ニュートンの失敗arrのカヴァーも含めすべてを許せそうな曲。68年にCBSから出た2枚目「Oddyssey & Oracle」は、SGT.ペッパー・シンドロームの典型だけど、トラフィックやムーヴのそれぞれ1枚目と並ぶポップ・サイケの名盤。メロトロンというとプログレ愛好家ご用達の楽器だけど、こんなポップな使い方も出来るのか!と知ったのはずいぶん後のことだった。”ふたりのシーズン”は、サントリーペリエのCMに使われて、シングルカットもされたのは、80'sだったなあ。

          おまけ
バンドの演奏が出てこない、イメージクリップ。スウィンギン・ロンドンって感じかな。