time#2
■Wasted Times / The Eagles
はてなでブログを始める前は、さるさる日記で日記をつけていた。といってもスタイルは今とほとんど同じ。そのタイトルはOn The Border。もちろんイーグルスから取ったけど、一番好きなバンドは?と聞かれたら、当時はイーグルスと少し恥ずかしそうに答えただろう。その後ドン・フェルダーの解雇、フライ&ヘンリーによる株式会社イーグルス設立(契約社員はウォルシュとシュミット)、「大絶賛」の来日公演の騒動があって、すっかり熱が醒めてしまった。今は少し持ち直したけど。"Hotel California"というある意味演歌的な哀愁のキラートラックがあるおかげで、熱心なイーグルスファンは、やれバーニー・リードンのいた初期こそ彼らの本質だ、とのたまう。けど作りもの(初期の段階からイーグルスはスタジオでずいぶん作りこまれたバンドだった。数あるブートを聞くとステージのあまりのラフさに唖然とする)であることを受け入れると、実に良く作りこまれた「Hotel California」('76)のすごさには恐れ入る。このはてなのブログのタイトルにもなってる"Wasted Times"は、A面のラストに入ったもので、怒涛の三連発(どれもシングルカットされ大ヒット)のあと一息つくバラード。少し前に出た2枚組アンソロジーでは、フィラデルフィア・ソウルへの憧憬を曲にしたとフライはコメントしているが、それは全く気がつかなかった。ソロになってからストレートなR&Bへの愛情を明らかにするフライだけど、少なくともイーグルス時代は、彼のR&B志向(はたして当時どの程度だったのか)は、重いヴェールに隠れてしまっている。ジム・エド・ノーマン(ヘンリーのシャイロウ時代の同僚)の指揮によるストリングスがいい味を出すが、repriseを頭に持ってきた「Selected Works」のヴァージョンは意外と新鮮だった。
おまけ
"Hotel Calif"の有名なライヴのクリップね。スカーフを巻いたウォルシュがカッコいい。