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Live: You Get What You Play for
■Like You Do / REO Speedwagon
最近ではREOと検索すると、お笑いのスピードワゴンばかり出てきてさびしい限りだが、もう何度も取り上げてるREOの最初の出世作である77年のライヴ「You Get What You Play For」を。日本デビューとなったこの2枚組ライヴは、それまで地道なクラブ・サーキットを回りが認められた感じで、シングルカットもないのに長くチャートインしたもの。イリノイで結成された彼ららしく、このライヴはカンザス・シティインディアナポリス、セント・ルイスといったあまりなじみがない中西部の都市でのライヴを編集したもの。後には産業ロックと揶揄されたりもするのだけど、ここではシンプルでエネルギッシュなロックンロール。これぞバー・バンドの鏡ともいえる米版パブ・ロック的な音を見せる。ケヴィン・クローニンのなまった発音がまた田舎くさかったりするのだけど、クローニンの持つ天才的なメロディー・メーカーの資質が開花するのはまだ先で、ここではよく通る歌声が印象的。そしてハードロックgtrというよりは、チャック・ベリー好きのロックンロールgtrとしての印象が強いゲイリー・リチラス、更には基本線はホンキー・トンクなpianoプレイだけど、synやorgを交えた豪快なプレイが演奏を引き締めるニール・ドーティーが目立つ。"Like You Do"はそのライヴのオープニングを飾るもので、スタジオ・ヴァージョンは「REO Two」('72)に収められていたもの。やはり数倍ライヴの方がいい。