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Tim Moore
■Å Fool Like You / Tim Moore
もともとはA Small Record Companyというマイナー・レーベルからリリースされ、アサイラムが買取り、全米リリースしたティム・ムーアの74年のファーストから。それ以前には後に俳優のトム・セラーズやダリル・ホールらとガリヴァーというバンドを組んでた人だけど、基本線はポップなssw。ベアズヴィル・スタジオ録音ながら全くベアズヴィル・サウンドではない1枚で、prodはアメリカン・ドリームのリーダーで後にフォガットにも加わるニック・ジェイムソン。ds(ラス・カンケル、ジェイムソン、ロイ・マーコウィッツら)以外はほとんど楽器をムーアが担当。"A Fool Like You"は、アメリカン・ソング・コンテストに入賞したと記憶しているが、こういうのって、実はポプコン世界歌謡祭みたいに、なんとなくロックファンからバカにされてそうなイメージ。ルーツとして見え隠れするソウルは、それほど目立ちはしないけど、フォーキーなsswというイメージはない。この曲は、イアン・マシューズも「Go For Broke」でカヴァーしているが、このLPに入っている"Second Avenue"はアート・ガーファンクルがカヴァーしたもの。他にもベイ・シティ・ローラーズや新田恵理(!)がとりあげた"Rock And Roll Love Letter"の作者としても知られている。初めてムーアの事を知ったのは、77年の「White Shadows」で高校時代の友人Yが、エサ箱から格安で拾ってきたものだった。そちらはプレAORの傑作の一つだった。