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Fairport Convention
■Jack O'Diamonds / Fairport Convention
ジュディ・ダイブルをフィーチャーしたフェアポート・コンヴェンションは後の真摯なトラッド路線ではなく、同時代の西海岸のフォークロックやサイケデリックを彼らなりに焼きなおした音で、意外と気に入ってたりして・・・中心人物はこの後ソロになるイアン・マシューズ(ここではマクドナルド)とダイブル、そしてリチャード・トンプソンだろう。ランプを置いたテーブルに黒服のメンバーが闇にまぎれる様にたたずむ印象的なジャケットのデビューLPは、68年にポリドールからリリース。prodはジョー・ボイドでエミット・ローズのメリー・ゴー・ラウンド時代のナンバー"Time Will Show The Wiser"で始まり、トンプソンの才気あふれるgが印象的だけど、この曲は特別で、あとはやや暗い感じのフォークロックが並んでいるジョニ・ミッチェルやハーヴェイ・ブルックス(エレクトリック・フラッグ)のナンバーに混じってディランの知られていない(しかもBen Caruthersとの共作)"Jack O'Diamonds"がある。陰鬱に始まるが結果的に暗い印象を受けないのは、マシューズの明るい歌声という事もある。
このあとのトレイダー・ホーンではあまり感じないが、ジュディ・ダイブルという人は実は知的なイメージで売ってたようで、03年にリマスターで登場したCDに付属のブックレットの写真を見るとそんな感じ。サンディー・デニーという偉大な存在の前任者ということでグレース・スリック以前のシグネ・アンダーソンとダブったりする。
   おまけ

なんと"Time Will Show The Wiser"の動画があった!カメラワークが悪いので、ダイブルはあまり映らないのが残念。