only#3

Songs for Beginners
■There's Only One / Graham Nash
グラハム・ナッシュという人は、ホリーズからCS&Nに加わったのだけど、いつの間にか英国人というイメージは消え去っている。CS&N(Yを加えても)の中でももっともメロディアスな曲を書く人だが、3人もしくは4人の中での緊張感があってこそで、ソロになったりC&Nとなるととたんにたがが緩んでしまうように感じられる。もっともファンにはそこがたまらないんだろうけど・・・
20数年ぶりに買いなおして聞いたナッシュのファースト・ソロはCSN&Yが活動中の71年にリリース。バックにはジョニー・バーベイタ(ds)、カルヴィン・サミュエルス(b)、デイヴ・メイスン(g)、デイヴィッド・リンドレー(fdl)、クリス・エスリッジ(b)らが参加。キー・パーソンは当時の恋人、リタ・クーリッジ(vo)でほぼ全曲でコーラスに参加。デッドのジェリー・ガルシア(steel)、フィル・レッシュ(b)が参加した"I Uesd To Be A King"がベストトラック(ジャム風のイントロがCD化に当たってカットされている。何故?)。ドラマティックな展開では、ボビー・キーズのsaxソロの入った(これは後から入れた感じがありありだが)"There's Only One"もいい。バーベイタ=エスリッジのL.A.ゲッタウェイリズムセクションを中心にリタ、シャーリー・マシューズ、ヴェネッタ・フィールズ、クライディー・キング(この3人はLA録音の泥臭いやつでよく登場するスワンプ3人娘として知られている)のコーラスがゴスペルムードを盛り上げる。もう一つのハイライトが「4 Way Street」にも収められた、"Chicago"〜"We Can Change The World"のメドレー。