7020■■■バニシング・ポイント('71米)

バニシング・ポイント [DVD]
監督:リチャード・C・サラフィアン
主演:バリー・ニューマン、クリーヴォン・リトル、ディーン・ジャガー
ニュー・シネマの代表作品とされるが、20世紀フォックスというメジャーで作られながら、インディーの手触りに近いものがある。シブいキャストはどちらかというと地味(リトルは舞台畑の人でブロードウェイ・ミュージカルの「パーリー」でトニー賞を取った人、またジャガーは「頭上の敵機」('49)でアカデミー助演賞を取っている)だし、音楽もデラニー&ボニー、マウンテンがメジャー・クラスではあるが、総じてルーツ音楽寄り。
説明を省いている為難解とされる部分はある。冒頭、日曜朝10:02とクレジットが出たあと、事の顛末を語るために回想に入り、エンディング近くに本筋にもどり、10:04にバリケードに突っ込んで粉砕。回想に入る直前黒い車(これを霊柩車と深読みするものもある)とすれ違い、コワルスキーの白のチャレンジャーが消滅するシーンがあり(タイトルのvanishing pointとはこの消滅点を指すのだろう)、混乱する。メリー・クレイトン、リタ・クーリッジをフィーチャーしたデラニー&ボニー&フレンズはゴスペル色の濃い演奏を聞かせる。ボニーが抱いている少女はベッカ*1だろうか?