keep#3

Good Trouble
■Keep The Fire Burnin' / REO Speedwagon
REOスピードワゴンを産業ロックの中に入れるのは、ちょっと躊躇するところだけど、それはブレイク以前の音ばかり聞いてるからで、メガヒットとなった「Hi Infidelity」('80)以降の作品は言われてみるとまあ確かにそういうところはある。つまり1)不必要に大げさな展開のバラード 2)わかりやすいメロディー 3)よく歌うgもしくはkbのソロないしはフレーズあり 4)黒人音楽からの影響が少ない といった条件に見事にはまる。あと5)メンバーのルックス、ファッションセンスがぱっとしない(^^;というのもいれといた方がいいか・・・
下積みが長かったバンドではあるから、予想外のヒットとなった「Hi Infidelity」でのメンバーの混乱、困惑振りというのもわかる。前々作の「Nine Lives」はハードロックに戻った内容で、もう一つ前の「You Can Play The Piano〜」に感触が近い。ともかくヒットシングルが4枚も出て、アルバムも売れたあと、その勢いでリリースしたのが「Good Trouble」('82)で、まあ同じような作風のもの。ポップなメロディーの派手なところも泣きの部分もあるハードロック。MTVの時代まであと少しなんだけど、乾いた感じが昔と違う。汗のにおいがあまり感じられなくなってきてる分、産業ロックとして片付けられるのも仕方ないかなあ、とも思う。
先行シングルとして#8まで上がった"Keep The Fire Burnin'"は、ニール・ドーティーのorg、ゲイリー・リチラスのgがそれぞれ収まるところに収まってる様は、ある種様式美的な部分もある。