■■■スティング('73米)

監督：ジョージ・ロイ・ヒル
主演：ポール･ニューマン、ロバート･レッドフォード、ロバート・ショー
｢明日に向かって撃て！」('69)のニューマン、レッドフォードがロイ･ヒル監督と再び組んだ傑作。1930年代風のノスタルジアをセピアトーン、マーヴィン･ハムリッシュの音楽（スコット･ジョップリンのラグタイムピアノの"The Entertainer"はスタンダードとなった）、「サタディ・イヴニング・ポスト」誌風のイラストの小見出し、ワイプやアイリス・イン*1を使った編集などで表現し、観客(もちろんアメリカ人の）の郷愁を誘っている。アカデミーの作品、監督、脚本（デイヴィッド・ワード）、編曲、美術、編集、衣装デザイン*2の各賞を受賞している。コン・ゲームといわれる騙しあいの映画で、高校時代の友人K君が、しきりに面白いと力説していた（彼はショーン･コネリーの｢風とライオン」が好きだった）覚えがある。「大ドンデン返し」と書くことが既にネタバレなのだけど、何かがあると知っていても初見ではビックリした記憶がある。他にはチャールズ・ダーニング、レイ・ウォルストン、ハロルド・グ−ルド、アイリーン・ブレナン、ダナ・エクラー、ジャック・キーホウ、サリー・カークランド、ディミトラ・アーリス、チャールズ・ディアコップ*3ら。

*1:画面の一部分に意識を集中させるため、レンズの絞りを開いたり閉じたりする手法。開く場合をアイリス・イン、閉じる場合をアイリス・アウトといい、シーンの切り替えに使われる

*2:男性映画がこの賞を受賞したのは初という

*3:｢明日に向かって撃て！」の鼻ペチャ（Flat Nose)カーリー役