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■Back Home In England / Bobby Whitlock
デレク&ザ・ドミノスのもう一人の主役、ボビー・ホイットロックは、メンフィス出身で、デラニー&ボニー&フレンズの重要人物として、デラニーに師事。とりわけリオン・ラッセル一派がジョー・コッカーのマッド・ドッグス&イングリッシュ・メンの寝返った後もただひとりデラニーの後を追う男気の人。ドミノス解散後70'sには4枚のソロがあるが、最初の2枚は何故か一度もCD化されていない。原盤はダンヒルながら日本では、英エピック経由でCBSソニーより出た「Bobby Whitlock」('72)は、豪華ゲストながら、ワイルドな持ち味があまり生かされていない。手持ちの日本盤LPは小倉エージ氏がライナーを書いているが、あの時代らしくかなり風化した内容。それでも米盤のクレジットがそのまま載っていて(ちなみに米盤と日英盤は1曲違い、後者に入っている"Ease Your Pain"(米盤未収録)は、2nd「Raw Velvet」の米盤にも収録(これの英盤はどうなってるのか未確認)、それによると曲によってはエリック・クラプトンジョージ・ハリスン、ジェリー・マギー(g)、ボビー・ウーマックチャック・レイニー、クラウス・ヴーアマン、デラニー・ブラムレット(b)、ジム・ゴードンジム・ケルトナー(ds)、ボビー・キーズ(sax)らが参加。ドン・ニックスのファーストでカヴァーされてた"Day Without Jesus"や、デラニー&ボニーもとりあげた"Where There's A Will"の本人ヴァージョンもあるが、総じてゴスペルファンク的なものは、イマイチの出来。むしろ"Back Home In England"や"A Game Called Life"といったアコギを使ったバラードの出来がいい。暑苦しい歌声もこういう曲ならいいか。
ドミノスの珍しい動画はジョニー・キャッシュ・ショーから。