good#3

ギヴ・ミー・ア・ブレイク
■We Could Be So Good Together / Bill House
テリー・メルチャーとブルース・ジョンストンが立ち上げたイクイノックス・プロダクションの第1回リリースはリプリーズ配給となったメルチャーのソロだけど、RCA傘下のイクイノックス・レーベルの第1弾アルバムといえば、ビル・ハウスの「Give Me A Break」('74)になる(シングルはカリフォルニア・ミュージックの"Don't Worry Baby")。ビーチボーイズの文脈で語られることの多い人で、音的にはプレAORといった味わい。南カリフォルニア産のややレイド・バックしたスティーリー・ダンという印象もある。ジョン・ホッブス(kb)、カーティス・ストーン(b)、スタン・ハウス(ds)、ジム・サイター(perc〜元ローズバッド)をバックにしたシンプルな演奏は、思わず74年リリースという事を忘れてしまうほど。ルックスには難あれどソングライターとしてはかなりの才能がある人だ。"We Could Be So Good Together"はベストトラックともいえる、ピュアなカリフォルニア・ロック。日本盤CDのライナーは宇田和弘さんだが、宇田さんが編纂したDIG誌の別冊「West Coast Rock」には何故か未紹介。僕は80'sに一度買いかけて、棚に戻した覚えがあるけど、その後結局買って、そのあとにCDで買いなおしたという経過がある。日本でしかCD化されていないが、そろそろカタログに載ってるかどうかも怪しいので、だまされたと思って、ぜひ。カリフォルニア産のポップスをお好きな方なら、間違いないでしょう。
ハウスはイクイノックス閉鎖後、英デッカから「Dancing With A Smile」('79)をリリース。またロッキー・バーネットやムーン・マーティンのprodも手がけている。