together#2

ヴォランティアーズ~アップグレイド・ヴァージョン(紙ジャケット仕様)
■We Can Be Together / Jefferson Airplane
個人的にはやはりエアプレインの最高傑作は69年の「Volunteers」。ヴェトナムの泥沼と反戦に揺れるあの時代抜きには語れないだろう。マーティ・バリン(vo)、ポール・カントナー(g,vo)、ヨーマ・コウコネン(g,vo)、グレイス・スリック(vo)、ジャック・キャサディー(b)、スペンサー・ドライデン(ds)にゲストとしてニッキー・ホプキンス(p)、スティーヴン・スティルス(org,vo)、ジェリー・ガルシア(steel)、エース・オブ・カップス(vo)らをゲストに迎え録音、その後ウッドストックとオルタモントという光と影のような2つのフェスを経験した69年のエアプレインはなんと力強いのだろう。エアプレイナーの間では3枚目の「After Bathing At Baxter's」が一番と言う評価らしいけど、僕はそのアルバムにどうしてもなじめなかった。ヨーマのgも何故かしっくり来なかったのだけど、このアルバムではその歪み具合もカチッとはまるようにしっくり来るのだ。そのヨーマのサイケデリックなgが大きくフィーチャーされた"Good Shepard"、スティルスのorganが入った"Turn My Life Down"、一足早くCS&Nのアルバムで紹介された"Wooden Ships"(カントナーとCSとの共作で、複数のvoがフリーフォームに出入りするエアプレインのスタイルは手垢が付いたフレーズながら「シスコの自由な空気を象徴している」と思う)、ウッドストックでも演奏されたタイトル曲の"Volunteers"、そして歌詞の問題でRCA側と揉めてリリースが遅くなったと言う"We Can Be Together"あたりは昔からのお気に入りだったけど、最近はヘヴィな"Eskimo Blue Day"(エコロジーのことを歌ってるのかと思っていた)も飛ばさずに聞くことが多い。