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Runt. The Ballad of
■Long Flowing Robe / Todd Rundgren
今では信じられない話だけど、80'sの半ばにライノがずらっとトッド・ラングレンのアルバムを再発(当時はLPも出てた)するまで、日本ではワーナーから出てたベアズヴィル時代(CBSソニーから出たものは除いて)のものは数枚を除いて入手困難だった為、輸入盤屋の広告にはトッド・ラングレンの文字が躍りまくっていた記憶。こんな「狂乱」状態は、今まで見たことなかったけど、数年後アップルのCD化が実現してから、たまに見かけるようになった。そのトッド作品のうち激レアだったのが、ナッズ解散後ソロになった1枚目の「Runt」と一度CBSソニーより80'sに出たのにかかわらず、すぐ廃盤となった(イッツ・ア・ビューティフル・ロック。デイ・シリーズの他のアイテム(ボビー・チャールズ、パン、ジェームズ&グッド・ブラザーズ、トニー・コジネク、クレイグ・ダーギーetc)は中古屋でも良く見かけたのにこれに限っては見たことがなかった)2枚目「Runt.The Ballad Of Todd Rundgren」。
71年リリースの後者は首吊りジャケで有名なもので、トニー・セイルス(b)、NDスマート(ds)らにリズム・セクションを任せ、トッドはg,kb,perc,saxを担当しマルチ・ダビングにて完成した1枚。タイトルとは裏腹にバラードの曲は、"Wailing Wall"、"A Long Time A Long Way To Go"と多くはない。ssw的な作風の"Be Nice To Me"、フィリー・ソウルを先取りしたかのような"The Ballad"、"Hope I'm Around"がいい。アルバムのトップを飾る"Long Flowing Robe"は、クラヴィネットのイントロで始まるポップ・チューンで、僕はいつも山下達郎を思い出すのだ。