blues#2

Grootna
■Young Woman's Blues / Grootna
厳密な意味ではジェファーソン・ファミリーじゃないけど、マーティー・バリンがprodした6人組、グルートゥナ(もしくはグルーナ*1)の唯一のLPは、71年にColumbiaからリリース。紅一点のアンナ・リッゾ(vo)、リチャード・サスマン(p)、ヴィック・スミス(g)、デューイ・ディグリース(ds)、ケリー・ブライアン(b)、スリム・チャンス(g)がメンバーだが、なかなか素晴らしい。泥くさいもの、オールド・タイミーなもの、どれも、リッゾの歌声がいい。特に後者はマリア・マルダーを思い出す部分がある。詳細は不明だが、オリジナルに混じってDeLone-O'Haraのクレジットの曲が何曲かある。これは「Good'N'Cheap」('72)で知られるパブ・ロックのエッグズ・オーヴァー・イージ−のオースティン・デローン(後にコステロ・ショウ)とジャック・オハラのことだろう。このつながりも意外。更に冒頭の"I'm Funky"は、キャプリコーンのホワイト・ブルーズ、ジェームズ・モンゴメリー・バンドが取り上げていた。その曲や"Full Time Woman"、"Customs"では、スミス(後にバリンが結成したボデイシャス・DFのメンバーに)のゆるいスライドが聞ける。
"Young Woman's Blues"は、ベッシー・スミス作で先にも書いたオールド・タイミーな感じのもの。タック・ピアノの感じが古めかしく西部時代を思わせる感じだ。02年に英ArcadiaからCD化されている。

*1:恥ずかしながらグルーツナで検索すると全部僕が書いた記事にたどり着く