RIP Dan Fogelberg

囚われの天使(紙ジャケット仕様)
■The Last Nail / Dan Fogelberg
ダン・フォゲルバーグが16日ガンで亡くなったというニュースは、マイミクのMonaさんの日記で知った。今朝の中日新聞にも囲み記事が載っていたが、「ソフトロック」の代表アーティストという内容。この「ソフトロック」とは米国表現で日本で言う「ソフロ」とは少々違い、メロディアスなハーモニー・ロックを指す事が多い(つまりハードではないロック的な意味合い)。
フォゲルバーグっていうとデビューからずっとヒットを飛ばしてたようなイメージだけど、日本デビューとなった「Souvenirs」からの"Part Of The Plan"のあとはティム・ワイズバーグとの"Power Of Gold"までヒットがない。そのあと"Longer"の#1があって認められるのだから、チャート的には70'sの人というよりは80'sの人。g,b,ds,kbなんでもこなせるがゆえに器用貧乏的にこじんまりまとまってしまう嫌いはあるけど、初期のうたが好きだった。初めて聞いたのはFMで「クロスオーバー・イレブン」でかかった"The Last Nail"。イーグルスの"After The Thrill Is Gone"にも似たイントロのあと、力強いロックとなるドラマティックな曲調。あとでds(ラス・カンケル)以外はフォゲルバーグ自身が全部手がけてると知ってびっくり。この曲が入った3枚目の「Captured Angel」は75年のリリースで、まだまだCSN&Yの亜流的に言われていた頃。同じ頃スティーヴン・スティルスやジョー・ウォルシュ、ポコの面々が移り住んだコロラド界隈がLAに勝るとも劣らない音楽都市として(今ならオースティンね)話題となったことがあったけど、フォゲルバーグも当時は活動の拠点をコロラドに置き、ネダーランドのカリブー・ランチというスタジオ(シカゴのprodで知られるジェームズ・ウィリアム・ガルシオが設立)をよく使っていた(本作もそこ等で録音)事を思い出す。
JD・サウザー(健康的な生活を送ってそうなフォゲルバーグが病に倒れたと知ったとき、不摂生な生活の代表格の飲んだくれなサウザー、大丈夫か?と心配になった)がコーラスで加わった"Next Time"、森の木漏れ陽の中で聞きたい"Comes And Goes"など佳曲満載。
それにしても56歳とは早すぎる死だ。もう1枚の傑作「Innocent Age」に関しては、また別の機会に。