you#3

Self
■Say That You Love Me / Thomas Jefferson Kaye
トーマス・ジェファーソン・ケイというと、60'sにシレルズやランディー&レインボウズ、?&ミステリアンズ、キャプテン・ビーフハートなどのprodを手がけた人で、ホワイト・クラウドというバンドを組んでいた(このバンドは、ラウドン・ウェインライトの「AlbumⅢ」でバックを務めている)。その後ジーン・クラークの失敗作「No Other」('72)のprodで有名になった。ソロは2枚あって、英Edselが2in1でCD化している。74年の「First Grade」は2枚目で、abc/Dunhillからのリリース。スティーリー・ダンのドナルド・フェイゲンウォルター・ベッカーが参加した事もあって、スティーリー・ダンっぽいムードが漂う。リック・デリンジャー(g)が参加した"She 'Bout To Drive Me Wild"は、まんまエドガー・ウィンター・グループ風のロックンロールでダスティ・スプリングフィールド以下の女性コーラスがゴスペルムードを盛り上げる。自身の生い立ちを語った"Northern California"ではティム・シュミットとジム・メイスン(ポコのprodとして知られる人)のコーラスをフィーチャーしたカリフォルニア・ロック。"American Lovers"と"Jones"はベッカー=フェイゲンによる未発表曲。前者はまるでスティーリー・ダンだ。後者にはリッチー・フューレイもコーラスで参加。"All Cried Out"は、ジェフ・バクスターのsteelが加わったカントリー・ロック。
そしてハイライトとも言うべき"Say That You Love Me"は先のウェインライトの「Ⅲ」に入ってたもので乾いたタッチが心地よいカリフォルニア産ロック。ジム・ゴードン(ds)、ジョー・オズボーン(b)、ディーン・パークス(g)、マイケル・オマーティアン(kb)も参加。