harvest#3

Harvest Moon
■Harvest Moon / Neil Young
僕がニール・ヤングにのめりこめないのは、グランジな作品が続いてた90'sはじめに、20年前の続編とばかりに「Harvest Moon」というようなアコースティックな作品を出してしまうあたり。さらにそれまで遠巻きで見ていたオヤジたちが、「俺たちのニールが帰ってきた」と手放しで喜んだりする様を見ると、なんか引く。もちろんそのオヤジたちの心情はわかるけど、彼らをあざ笑うかのように94年の「Sleeping With The Angel」でノイジーな世界へと旅立ってゆくのだ(これはニルヴァーナのカート・コヴァーンの自殺に触発されたという)かと思うと思い出したように同傾向の「Silver & Gold」を出したり・・・
で、「Harvest Moon」は92年に出たアコースティックな出来の1枚だけど、何と言ってもカントリー畑へ行ってしまったニコレット・ラーソン(97年に亡くなっている)をカムバックさせた事で、リンダ・ロンシュタットやジェームズ・テイラーと共にコーラスで参加。更にその勢いで次作の「Unplugged」に引っ張り出した。ニコレットにとってヤングは恩人であり、「American Stars'N'Bars」で注目されただけに、このつながりには当時胸を熱くしたものだ。全体にゆったりとした曲が続いているが、92年らしさは全くなくその辺は見事。このタイトル曲ではリンダがvoで参加。バックを務めるのは、「Harvest」の為に結成されたストレイ・ゲイターズ。