08005 On The Beach:Neil Young

On the Beach [Vinyl Replica] Paper Sleeve CD
元々は「Time Fades Away」('73)の後に予定されていた「Tonight's The Night」があまりにヘヴィ過ぎるリプリーズ側がオクラ入りさせ、その代わりにニール・ヤングが録音しリリースしたのがこの「On The Beach」('74)。そのためかCD化が他のものに比べると遅れていた。prodはヤングとデイヴィッド・ブリッグス、さらにヤングとマーク・ハーマン(ベアズヴィル・スタジオのエンジニア出身で後にポコを手がける人)、ヤングとアル・シュミットに分けられるが、特に変化はない。
シングル・カットされた"Walk On"は、ビリー・タルボット(b)、ラルフ・モリーナ(ds)のクレイジー・ホース(ダニー・ウィッテンはドラッグで死亡した(これが「Tonight」をヘヴィにした理由のひとつ)のでリズム隊しか残っていない)にベン・キースを加えた布陣。バーズが取り上げた"See The Sky About To Rain"はヤングがエレピを弾くもの。ティム・ドラモンド(b)とリヴォン・ヘルム(ds)が参加。チャールズ・マンソンを歌った"Revolution Blues"は塩辛いブルーズでダンコ=ヘルムのリズム隊、さらにデイヴィッド・クロスビー(ちょうどCSN&Yの再結成と重なった)がg。"For The Turnstiles"と"Vampire Blues"も地味なブルーズ。ここまでがA面で久々に聞くと重い。ある意味「Tonight's The Night」と同じくらい。B面はタイトル曲"On The Beach"でスタート。グラハム・ナッシュがエレピを弾き、メロディーも美しい瞬間を見せるが、淡々と繰りかえすこれもブルーズ。当時の恋人キャリー・スノッドグレスに捧げられた"Motion Picture"ではやや明るい表情を見せる。枯れまくったスライドはライナーを書いているラスティー・カーショー。最後はアルバムでは3度目となるタイトルにブルーズと付いた"Ambulance Blues"。シンプルな弾き語りだが、カ−ショーの弾くfdlが妙なアクセントになっている。ロケットがつきささった海岸でヤングが見つめるものは何だろう。水平線の向こうには何があるのだろう?
原盤/Reprise:R2180 これは欧Reprise:9362484972