■Rory Block

ロリー・ブロック(紙ジャケット仕様)
ロリー・ブロックの名前はずいぶん昔から知ってるけど、本格派のルーツ・ロックでは?ということもあって、なかなか手が回らなかったのも事実。BMGから「ジャケガイノススメ」というシリーズで出た75年のファーストが、この「Rory Block」。十代からフォーク・ブルーズを中心とした音楽活動を始めたブロックは、60's後半から育児の為リタイア状態だったが、このRCA盤がカムバック&本格的なデビューとなる。ただ元BS&Tのスティーヴ・カッツのprodは、sswとしてのブロックにスポットライトを当てており、ブルーズ研究科としての姿はない。もちろんその方が僕にはいいのだけど。ファンキーなロックンロールあり、ゴスペル風バラードありといろいろだが、"Let Bygones Be Bygones"、"What Do You Do With A Memory"といったブルーアイドソウル風のナンバーが素晴らしい。アル・ブリスコーのsteelが入った"Nimble Fingers"はカントリー・ロック風だが、ちょっとちがうか? ここでのgはブレンダ・ラッセルの旦那ブライアン。ライノセロスのマイケル・フォンファラのorgをフィーチャーした、"Thank The Lord I'm Alive"はゴスペル風のナンバーでラストの"I Made It All By Myself"へとつながる。これも味わい深いバラード。キーの高くないリンダ・ルイスもしくは、ローラ・ニーロといった感じ。流れるようなpianoはBS&Tのブレッド・リプシャス。