woman#3

Deliverin
■Kind Woman / Poco
今はそうでもないかもしれないが、ポコというとこのライヴ盤ばかりが再発されてた時期があった。ジム・メッシーナ(g,vo)という人は、末期バッファロー・スプリングフィールドのメンバーで、リッチー・フューレイとともにポコを立ち上げた人だけど、個人的な評価は低い。それは初期ばかりクローズアップされる風潮に反発という部分もあったかなあ。そのバッファローの3枚目「Last Time Around」に入っていたバラード、"Kind Woman"の名演がきかれるのは、やはりこのライヴとなる。演奏面での実力でいえば、当時のバッファローよりもアンサンブルに関しては、ポコのほうが長けていたと思われる。メッシーナの弾くテレキャスターの固い音、リッチーとティモシー・シュミットのハモリの妙、organの音をレスリー・スピーカーで出したラスティ・ヤングのsteelなど、どの部分をとっても素晴らしい。結果的にこのライヴが出た頃には既にメッシーナはケニー・ロギンズ(元ゲイター・クリーク)との新バンドを画策していたわけで、おもしろい。