喫茶ロック〜風を集めて〜東芝EMI編:VA

喫茶ロック?東芝EMI編
買い逃していた喫茶ロックの東芝編。エキスプレス・レーベルのマイナーどころを拾ってくれればよかったけど、中心となってるのは当時東芝が権利を持っていたURC(現在はAvexからリリース)のもの。気になったものをいくつかピックアップ。
五つの赤い風船の紅一点、藤原秀子の"去りゆくものは"は、ジャジーなムードでvibeやflugelが何とも心地いい。ジャックスの木田高介が参加。野沢享司というと再デビュー後のフォーライフでのカラッとした音を思い出すけど、URC時代はアシッドなムードだったらしい。美しい"静寂"はそうでもないが。吐痙唾舐汰伽ラ沙箱(溶け出したガラス箱の当て字)というユニットは五つの赤い風船の西岡たかしが斎藤哲夫、木田高介らと組んだもの。"何がなんだかわからない時"はサイケでアシッドな音。金延幸子の"時にまかせて"は、サンディー・デ二―を思い出させるカントリー・ロック。URC以外でもいいものはある。加藤和彦の"Wechita Lineman"風の"僕のおもちゃ箱"は、69年のソロデビューシングル。久保田真琴の「まちぼうけ」からのフォーキーな"あさの光"は美しいフォーキー。そして2人組時代のオフ・コースの"すきま風"('74)は絶品のソフトロック。りりィの"今日は空が雨で出来てる"は、マッカートニーの"Uncle Albert"へのオマージュ。ROWは4人組ガールズ・グループ(当時高校生)で"失われたもの達"も絶妙なコーラスが堪能できる名曲だ。