■Bluebell Wood:Big Sleep

BLUEBELL WOOD
昔から名前はよく聞いていたバンドだが、LPもレアでなかなか聞く機会がなかったもの。先日アルカンジェロからCD化されたが、その際に放出されたHugo Montes Production盤(いわゆる盤興しのハーフ・オフィシャル)をサルヴェージ。バンド名はチャンドラーの有名なハードボイルドだろうけど、元々は66年に結成されたビートバンドのアイズ・オブ・ザ・ブルー。ゲイリー・ピックフォード・ホプキンス(vo)、リッチー・フランシス(g,vo)、フィル・ライアン(kb)、レイ・ウィリアムス(b)ら5人でスタート。ウィリアムスがバイスタンダーズ(のちのマン)参加のため脱退した事もあり、レイ・ベネット(b)、ジョン・ウエザーズ(ds)が参加したのが68年。2枚のLPをMercuryに残し、エインシャント・グリースをサポートし、1枚LPを出したあと、71年にリリースされたのが本作。メンバーはベネットから(フラッシュに参加)ウィリアムスに戻っている。レーベルがPegasusだったこともあって、熱心な英ロック・マニア垂涎の1枚だったが、こうやって音を聞いてみると意外に面白みに欠ける部分もあったりする。のちにニュートロンズに参加するライアンのクラシカルなorgが聴きものだけど、それだけをあてにするいわゆるオルガン・ロックではない。根底には60's的なビート感覚、ポップ感覚があって、それが素直に出た"Aunty James"のような曲がいい。