soldier#3

■One Tin Soldier / Original Caste
ミスター・マンデイ~ベスト・オブ・オリジナル・キャスト
"天使の兵隊"という邦題で知られた"One Tin Soldier"は、グラス・ルーツ、プレイヤーなどとの仕事で知られるデニス・ランバート=ブライアン・ポッター作品で、69年にカナダ出身のグループ、オリジナル・キャストが#36までヒットさせています。シングル盤でオリジナル・キャストとあると何やらロック・ミュージカルかいな?と思ってしまいますが、そういうバンド名で、紅一点ディキシー・リー・イネスをフィーチャーした5人組です。日本では70年にリリースした"Mr.Monday"が記録的なヒット(本国ではtop100にも入りませんでした)した事で、リアルタイムで体験した世代からは熱烈な反応が今もあります*1を記録し、東京音楽祭で2度来日し、「ライヴ・イン・ジャパン」が2種類リリースされたり*2しています。

レーベルがBellであったことからか、この曲が71年にワーナー映画「明日の壁をぶち破れ(Billy Jack)」の主題歌に選ばれた時には、コーヴンというWarner Brosと契約したバンドが起用され、そっちのヴァージョン(Legend Of Billy Jackという副題が付いていました)は#17まで上昇、さらに72年74年と3度チャートインしています。僕がこの曲を知ったのは、コーヴンのヴァージョンでRhinoの「Have A Nice Day」という70'sヒット曲のコンピでした。よく聞くとarrも含め、ほとんど同じなんですよ(^^;

で、コーヴンの方もこの1曲だけで消えてしましたが、69年のMercuryからのファーストは、実は結構おどろおどろしいジャケットで、"One Tin Soldier"の路線はあくまでも仮のようです。
Witchcraft Destroys Minds & Reaps Souls
「明日の壁をぶち破れ」についても少々。元々は「地獄の天使」('67)というプログラム・ピクチャーの主人公、ビリー・ジャックの設定を変えて再び起用したもので、監督はT・C・フランク、主演はトム・ローリン。話はまあ大映ドラマみたいなものらしいですが、カルト的な人気を向こうでは得てるようです。未公開の続編もあります。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=805

*1:文化放送の「オール・ジャパン・ポップ20」という番組で7週連続1位を記録したそうです。オリジナル・コンフィデンス誌がオリコンとして親しまれるまで、日本での人気を測るのは、ラジオ番組のこういうチャートでした。但し聴取率の問題もあってどこまで権威があるものかは、今となってはわかりませんが

*2:ディープ・パープルの「Live In Japan」以前の出来事なのに今となってはすっかり忘れ去られているのは、ショッキング・ブルー同様、ポップスのバンドだったからでしょうか