heart#3

SPORTS-EXPANDED VERSION
■Heart And Soul / Huey Lewis & The News
ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースの名前を日本で高めたのはやはり映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の"Power Of Love"でしょうが、83年にリリースされ息の長いヒット(#1)となった3枚目の「Sports」も印象的でした。そもそもNY出身のルイスが、シスコ周辺で活動していたクローヴァー*1に参加したのが、72年のこと。クローヴァーといえば、エルヴィス・コステロのファースト「My Aim Is True」のバックを務めている話は知られていますが、渡英した際、シン・リジーの「Live And Dangerous」や「Black Rose」にもルイスはハーモニカで参加していました。80年にクローヴァー時代の仲間ショーン・ホッパー(kb)、クリス・ヘイズ(g)、マリオ・シポリナ(b〜QMSのジョン・シポリナの弟)、ビル・ギブソン(ds)、ジョン・コーラ(sax)とニュースを結成します。日本デビューとなった2枚目の「Picture This」(ベイ・エリアの風)には日本盤のみ、当時「FMステーション」誌や山下達郎などのジャケットで人気だったイラストレイターの鈴木英人のイラストのジャケ*2でリリースされました。その甲斐あってか"Do You Believe In Love"はスマッシュヒットしまして、関係者もほっと一息ついたのでしょうが、その次の波は予想を超える大波でした。
結果的に"Heart And Soul"(#8)、"I Want New Drug"(#6)、"Heart Of Rock And Roll"(#6)、"If This Is It"(#6)、"Walking On A Thin Line"(#18)という5曲のシングルヒットを生んだこのベストセラー・アルバムは80's型アメリカン・ロックの懐の広さを見せるというか、ルーツを掘り下げれば奥が深いよと余裕で示したというか、そんな感じです。
最初のシングルとなった"Heart And Soul"は、親しみやすいポップナンバーでコミカルは表情もたたえます。おりしもMTV時代で今から見れば大したことない芝居仕立てのヴィディオ・クリップも当時は評判を呼びました。

それにしてもドナルド・フェイゲンの"New Fronteer"にイントロは似ている事に気付きました。

軽快な"I Want New Drug"は紛れもなく80'sのバンドだと認識。レイ・パーカーJrの"Ghostbusters"の元ネタ。

クリップの面白さではやはりこれかなあ。

*1:後にドゥービーのジョン・マクフィー(g)がいた

*2:正確にはオリジナルジャケを鈴木氏が模写