you are#2

ストレンジャー
■Just The Way You Are / Billy Joel
ビリー・ジョエル出世作はなんといっても77年の「The Stranger」でしょう。まさにリアルタイムで、キャンディーズゴダイゴと並んで普通にラジオでかかってた記憶があります。特にタイトル曲は口笛で始まるイントロに裕次郎を重ねた歌謡曲ファンもいたとか。gのリフは寺尾聰の"ルビーの指輪"に引用されました。
NYのブロンクス出身のビリー・ジョエルは、ソロ以前にハッスルズ、アッティラ(ともにジョエルがブレイク後日本でもLPはリリースされました)といったバンドを組んでハードなロックンロールをやっていましたが、71年にFamily Productionsから後に入手困難な1枚として有名になった「Cold Spring Harbour」でソロデビュー。不発に終わりましたが、90'sに入ってCD化されるまで幻の1枚として長く語り継がれてきたものでした。73年にLAで録音した「Piano Man」(ジョエルの物語)からタイトル曲がヒットしましたが、その後何枚かはセールス的に振るわず、活動を再びNYに移してリリースしたのが77年の「The Stranger」だったわけです。(そのセールス的にイマイチだった時代の楽曲を集めたライヴ盤「Songs In The Attic」はジョエルがブレイクした80's初めにリリースされました。やはり昔からいい曲を書いてたことが立証されました)そのアルバムの中ひときわ輝くナンバーがセカンド・シングル*1の"Just The Way You Are"です。"素顔のままで"という邦題で知られる曲ですが、不覚にも10CCの"I'm Not In Love"が元ネタだったとは気付きませんでした。よく聞けばコーラスも含めそっくりですが、それでも別の曲にも聞こえるのは、やはりフィル・ウッズのsaxでしょうか。そのウッズはプロデューサーのフィル・ラモーンが連れてきたジャズ畑の大物で、ポール・サイモンの「Still Crazy After All Theese Yeras」のプロデュースでグラミーを取り気分を良くしていたラモーンらしい起用です。基本的には、ツアーをともにした自身のバンドをフィーチャーしていますが。

*1:ファーストシングルは、不発に終わった"Movin' Out"でその後#17とチャートに返り咲いています