lookin'for#3


■Lookin' For You / Rough Diamond
ユーライア・ヒープのデイヴィッド・バイロン(vo)、元イースト・オブ・エデン〜ウィングスのジェフ・ブリットン(ds)*1、元コロシアム〜ハンブル・パイのクレム・クレムソン(g)が、スティーヴ・マリオット&オール・スターズで一緒だったデイモン・ブッチャー(kb)を誘い、ウィリー・バス(ds)を加え結成したのが、ラフ・ダイアモンドです。鳴り物入りでIslandから77年にデビュー作をリリースし、新たなスーパー・グループとして日本でも大きく取り上げられましたが、時代が悪かったのでしょう、見事にコケまして、その後バイロンも亡くなって、すっかり忘れ去られております。
かく言う僕もどちらかというとユーライア・ヒープを苦手としておりまして、積極的に探していたわけではないんですが、何しろ77年の音楽誌ではかなり大きく扱われていましたので、まあ気になってはいたのです。77年と言うと英国でもそろそろパンクが話題になり始めた頃で、その頃にこの音というのは、巷で言われるほど古臭くはないです。"Seasong"はよく歌うメロディアスなナンバーですし、ブッチャーのorganをフィーチャーした"Lookin' For You"は、パープル・タイプのハードロックとしてもっと評価されてもいいと思いますが、バイロン自体に魅力もしくは求心力がないのか、なかなか盛り上がりません。
結局バイロンが辞める形で解散。77年には残ったメンバーは、ゲイリー・ベル(vo)を加え、チャンピオンと改名して活動しますが、この時代には生き延びられずに解散します。

*1:確か空手俳優になると言ってウィングスを辞めた