rock#3

Holy Moses

Holy Moses

85■Rock City Road / Holy Moses!!
恥ずかしながら全然知らなかったウッドストック周辺のバンドです。インフォメーションをまとめると、ベター・デイズやスタッフで知られるクリストファー・パーカー(ds)の初キャリアで、バーバラ・キースやジョン・ホールのいたカンガルーのテッド・スペリーズ(g)、ハッピー&アーティ・トラウムの1枚目に曲を提供していたビリー・バストン(kb,vo)、そしてマーティ・デイヴィッド(b,sax)、デイヴィッド・ヴィテック(g,b)の5人組です。
Kangaroo

Kangaroo

プロデュースは、ローサー&ハンド・ピープルのキム・キングとブルーズ・マグースのマイク・エスポジトで、71年にRCAからひっそりとリリースされた、ホーリー・モーゼズの唯一のLPです。'08年に英Fall OutよりCD化されたものが手持ちですが、'08.4のレココレ誌で中村彰英さんが、「日曜の朝というよりは土曜の夜の喧噪」とうまく紹介されてますが、ウッドストックグリニッジ・ヴィレッジ周辺のフォークロックの中でも、渋さよりも若々しさ、騒がしさが目立ってしまいます。よくあるザ・バンドもどきですが、これはこれでなかなか素晴らしい。中心となっているのは、バストンで、全曲彼のペンによるものです。コミカルな"The Sad Cafe"はハングリー・チャックに通じるものもありますが、バーズの"You Ain't Goin' Nowhere"風の"Dig A Deeper Hole"は、粘っこいスライドをフィーチャーしています。スワンプ風の"Rock City Road"、いささか厳かな"Roll River Roll"、ワウを聞かせたgが耳に残る"Agadaga Dooley"と前半がなかなか快調です。