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One of a Kind

One of a Kind

178■One Of A Kind / Bruford
何度も書いていますがリアルタイムでのプログレというと、フロイド、EL&P、イエスの御三家の久々の新作揃い踏みの世代なですから、「アニマルズ」「三部作」「究極」となります。けどスーパー・グループというふれこみだった、UKの登場も当時日本の音楽雑誌がこぞって取り上げられた事もあって、あくまでも「登場」に関しては大いに期待したものです。キング・クリムゾンのリズム隊、ブラフォード(ブルフォードと書くのが正しいと本人がインタヴューで答えていたけど)とウェットンにエディ・ジョブソンアラン・ホールズワースの4人がメンバー(という話はここで書きました)。
UKがあくまでもウェットンのナルの入った歌声を聞かすバンドだったためか、インスト志向のブラフォードとホールズワースは1枚目の後脱退して、デイヴ・スチュワート(kb〜元ハットフィールズ、ナショナル・ヘルス)、唯一のアメリカ人のジェフ・バーリン(b)と新バンド、ブラフォードを結成します。ブラフォードがナショナル・ヘルスのライヴで叩いた経験があった事、マシーン、ハットフィールズ関係者が半数を占める事で、カンタベリー色が濃い1枚として認知しておくべきでしょう。
79年に出た「One Of A Kind」はオール・インストのジャズ・ロックで、全体のトーンは打楽器色を強めた後期ゴングにも似ていて、その辺の質感が僕を魅了するのでしょう(ホールズワースが抜けたこれ以降、僕の興味も薄れてゆくのです)。
当時アメリカのフュージョンが日本でもよく聴かれてて、対してこういったイギリスのジャズ・ロックを、ブリティッシュフュージョンと呼ぶ動きもあったのだけど、定着はしませんでした。このタイトル曲は二つのパートに分かれていますが、前半はmarimbaなどのpercが登場して、隙間を埋めるホールズワースのgといいあまりにゴング的で大好きです。違うのはsyntheがいっぱい聞けることかな。