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ハイ・ファイ・ブレンド・パ-ト1
■冷たい雨 / ハイ・ファイ・セット
赤い鳥は70年代初めに関西から登場したフォーク・グループですが、いわゆる関西フォークとはかなりイメージが違います。デビュー盤がイギリス録音、バブルガム作家ではありますが、トニー・マッコウーレイが曲を提供したソフトロック路線(もちろんこんな言葉はなかったです)ですが、後に紙ふうせんとなる後藤、平山の民謡(フォークローレ)を追及する音楽性と残りのメンバーの音楽的相違で74年に解散しますが、末期には大村憲司(g)、村上秀一(ds)も加わりバンド志向、サウンド志向だったようです。
その赤い鳥の、山本潤子山本俊彦、大川茂の3人が解散後結成したのがハイ・ファイ・セットです。当時からアダルトな印象もありましたが、スウィング・ジャズ的なコーラスを得意としたコーラス・グループ、と言うイメージで、初期には同じプロダクションだったユーミンの作品を好んでカヴァーしています。そのどれもがオリジナルにはかなわないけど、"スカイ・レストラン"と"冷たい雨"はリアルタイムで懐かしいです。
76年に出た"冷たい雨"のシングルヴァージョンは雨のSEとしっとりしたアレンジでしたが、LPヴァージョンとなったこれは、駒沢裕城(元はちみつぱい)のペダル・スティールの入ったカントリー・ロックなarrで、曲調と歌詞がミスマッチ。それでもコマコの弾くスティールのフレーズが琴線に触れまくる名演となっています。