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Home Plate

Home Plate

207■My First Night Alone Without You / Bonnie Raitt
75年のボニー・レイットの「Home Plate」(Warber Bros)はそれまで電気スライドを弾かなかったボニーが初めてトライした記念すべき1枚です。そのスライドは、当時のBFのローウェル・ジョージの影響を帯びたもので、デルバート&グレンの"Sugar Daddy"を改題した"Sugar Mama"(ファンキーなclaviはジェイ・ワインディングです)で聞かれます。ザ・ティームと呼ばれる当時のバンドは、フリーボ(b)、ゲイリー・マラバー(ds)、ビル・ペイン(kb)、ジョン・ホール(g)、ウィル・マクファーレイン(g)のボニー(ここではgは先のスライド1曲のみで基本的にvo)という編成で曲によって、フレッド・タケット(g,mand)、ウィリアム・スミッティ・スミス(kb〜元マザーロード)、ジョン・セバスチャン(autoharp)、ジャクソン・ブラウンローズマリー・バトラー、テリー・リード、JD・サウザー、ジョン・ヘラルド(vo)らが加わるという構成です。
アラン・トゥーサンからサウザー、エディソン・エレクトリック、フィート、オーリアンズといった周辺のレパートリーをうまく料理していますが、プロデューサーのポール・ロスチャイルドの手腕もあったのでしょう。
個人的にはジェリー・ラガヴォイがプロデュースした前作「Streetlights」は全くの失敗作だったと思うのですが、その作風にも似たバラードの"My First Night Alone Without You"は、キン・ヴァッシーという人の作品で、ワインディング(p〜元サヴェイジ・グレイス)、デニス・ウィッテド(ds〜元バターフィールド・ブルーズ・バンド)が参加したメロウなバラードです。