road#3

BBC Radio 1 in Concert

BBC Radio 1 in Concert

217■On The Road Again Again / Paice Ashton Lord
もう何度も書いていますが、76年に解散したディープ・パープルのジョン・ロード(kb)とイアン・ペイス(ds)が、ロードと親交が深かったアシュトン、ガードナー+ダイクのトニー・アシュトン(kb,vo)と組んだ5人組がPALです。プログレっぽくなるのでは?という、(パープルの音楽しか聞いてない人の)大方の予想を裏切ったファンキーなロックです。3期〜4期の流れを汲むのはポール・マルティネス(b〜元ストレッチ)のファンキーなベースとそれに反応するロードのkb(クラヴィネットを多用)で、アシュトンのしゃがれた声を生かした音は、AG+D時代と大して変わりません。ただこういったパープル周辺の非ハードロックな音に関して当時全く無視されていたので(ワーナーから出てたバンドの音と、当時東芝から出てたソロ関係の音とはかなり隔たりがありました)、こういう音だったのでビックリしたのでしょう。僕がこれを初めて買ったのは高校1年のとき、リリースされて1年は経ってた覚え(何度もレコード屋の棚で出し入れしました)で、英Oyster盤を伏見のYAMAHAで購入。聞けば聞くほど味が出てきましたけど、最初はなんだかよくわからなくて、それこそわかろうと努力したのです。
これ以前のジョン・ロードとトニー・アシュトンとの共作「First Of The Big Bands」でも聞かれますが、ブラス・ロックならぬビッグ・バンド・ロックとでも言えそうな音です。ライヴも数回程度で、短命に終わってしまいましたが、LPリリース前の77年3月に、Golders Green Hippodromeで行われた「BBC In Concert」のライヴ音源は、92年にWindsongからリリースされていましたが、昨年この動画もDVD化されました。これを見るとアシュトンの奇人ぶりがよくわかり、日本でまともに紹介されてもまあヒットはしなかったろうなあ…という感じもします。
"On The Road Again Again"は後半にsaxとtpのソロを含むビッグ・バンド・ロックで、ロードがorganとclavinetを弾きまくります。段がついたセットもなんとなくゴージャスで面白い。

ペイス・アシュトン・ロード-ライヴ・イン・ロンドン 1977 [DVD]

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