■■ジョーズ('75米)

監督:スティーヴン・スピルバーグ
主演:ロイ・シャイダーロバート・ショウリチャード・ドレイファス
僕ら世代にとって「ジョーズ」は特別な映画だったはずですが、なぜか僕は乗り遅れてしまって、ちゃんとした形で観たのはずいぶん後になってからの話です。これもまた情報過多の悪い影響でしょう。アウトラインを聞いて見たような気分になるのは一番いけないことでしょう。若きスピルバーグの実質的な3本目で、ピーター・ベンチュリーの同名原作(早川書房からでたハードカヴァーが平積みされていた光景を覚えています)を大胆に映画化。原作にあったサメとの戦い以外の部分をごそっと削った事に対し、脚本も手がけたベンチュリーとトラブルになったこともありましたが、結果として大きなセールスを記録し、ユニヴァーサルを大きく潤わせました。主役の3人はどれも演技派の俳優で、とりわけ「白鯨」のエーハブ船長にモデルを求めたようなロバート・ショウ演じるクイントの役柄(死にざまもまたエーハブ船長@「白鯨」風)は強烈です。他にはロレイン・ゲリー、マーレイ・ハミルトンら。余りに有名な音楽はジョン・ウィリアムス。