第一次大戦ってタイトルはないでしょ

ダニエル・ムーア(紙ジャケット仕様)

ダニエル・ムーア(紙ジャケット仕様)

■Daniel Moore
ダニエル・ムーアの名前を気にとめたのはジョー・コッカーの「Jamaica Say You Will」('75)ですが、ジェニファー・ウォーンズのAristaからのカムバック盤('77)やブレイク前のキム・カーンズがEMI Americaに残した「St.Vicent's Court」('79)のprodなど80'sの初めに同じ頃に買ったLPにどれも参加していたのでびっくりした覚えがあります。元々60's末のLAでLAスワンプと呼ばれた南部出身のミュージシャンがLA目指してやってきて作り上げた白人によるR&Bの裏方として活動していたようで、弟のマシュー・ムーア(ムーンと言うサイケバンドをやってました)と共にクレジットされる事が多かったようです。
71年にABC/Dunhillから出た初ソロ「Daniel Moore」は、ポップなメロディーなんか関係ない粗削りで暴力的なスワンプサウンズで、本来スワンプロックと言うのはこういうものなのでは…と感じさせます。よってメロディアスな"World War 1"(ジェニファー盤では"Round And Round"と改題されていました。第一次大戦というタイトルじゃないでしょ)と"May 16+75"以外はスルーでした。バックにはLAゲッタウェイのクリス・エサリッジ(b)、シェルター・ピープルのドン・プレストン(g)、セクションのクレイグ・ダーギー(kb)、グリースバンドのクリス・ステイントン(b,kb)、Dotから渋いソロがあるバズ・クリフォード(g)、後にprod'erとして有名になるTボーン・バーネット(g)、ジム・ケルトナー(ds)、ジム・プライス(tp)、後にマーク・ボラン夫人のグロリア・ジョーンズ(vo)らが参加。97年にヴィヴィドから出たおそらくは盤興しCD(日本盤オリジナル)より。VSCD730-J