10087★★猟人日記('64日本)


猟人日記 (ミステリ名作館)

猟人日記 (ミステリ名作館)

監督:中平康
主演:仲谷昇戸川昌子北村和夫、十朱幸代、宮口精二
なぜこの傑作がDVD化されないのでしょう?戸川昌子江戸川乱歩賞受賞後の同名作の映画化で、東京出張の折にガール・ハント(死語)に励み、その成果を「猟人日記」として詳細に記録して男が、何者かの陰謀で連続殺人犯(被害者はいずれもハントされた女性)に仕立て上げられる…という話ですが、前半は仲谷演じる猟人の狩りぶりが描かれ、後半は北村和夫演ずる弁護士が事件を暴いてゆく推理物です。二転三転する…と書くとネタバレになりますが、とにかくモノクロの映像も印象的で、東宝の推理映画にない面白さがあります。64年という時代の色濃い内容で、風俗描写が今では考えられないものばかりで新鮮です。三輪明宏が丸山昭宏としてクラブ歌手役で出演しています。初見は90'sに日テレが深夜にやっていた日活映画を紹介する番組で水野晴夫が解説していた事を覚えています。シューマンの合唱曲"流浪の民"が効果的に使われます。
西沢千晶さんのブログでも紹介されています。