#21他のシスコ勢3〜QMS

Quicksilver Messenger Service
クィックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィスをその他のシスコ勢に入れるのは気が引けますが、昔からこのバンドとの肌が合わないのも事実なのです。
64年にジョン・シポリナ(g,vo)、デイヴィッド・フライバーグ(b,vo)を中心に結成されたQMSは、68年にCapitolと契約し同名のファーストでデビューします。この時のメンバーは先の2人にゲイリー・ダンカン(g,vo)、グレッグ・エルモア(ds)を加えたの4人組でした。

Happy Trails

Happy Trails

QMSの特徴と言えば、シポリナとダンカンの2本のgの絡みでこれがいかんなく発揮されたのが、ボ・ディドリー・ビートでつながったセカンドの「Happy Trails」('69)です。A面は"Who Do You Love"から始まり、when、where、howなど5w1hを使った曲のタイトルに驚かされますし、B面では定番の"Mona"が登場します。


但し次の「Shady Groves」('70)ではダンカンが辞め、初期のメンバーだったディノ・ヴァレンティ*1アウトローズ結成します。
Dino Valente

Dino Valente


残ったメンバーが当時ジェフ・ベック・グループにいたニッキー・ホプキンス(kb)を加えてレコーディングしたのが本作です。
そして間もなくダンカンとヴァレンティが復帰し名曲"Frash Air"の入った「Just For Love」をリリース。
ただ愛のために(紙ジャケット仕様)

ただ愛のために(紙ジャケット仕様)


これはもうGSっぽい泣きのメロディーが最高です。
同じようなトーンのイラストのジャケットが続くので混乱しますけど、QSMは、この4枚目までですね。
シェイディ・グローヴ(紙ジャケット仕様)

シェイディ・グローヴ(紙ジャケット仕様)

What About Me (Mlps)

What About Me (Mlps)

その後74年頃までバンドは存続。シポリナは脱退してコパーヘッドを結成しています。

*1:本名チェット・パワーズ、ヤングブラッズが歌った"サマー・オブ・ラヴ賛歌ともいうべき"Get Together"の作者で、ビート詩人として伝説的な存在でした