fantasy#2

Mirror

Mirror

■Fantasy Satisfier / Spooky Tooth
スプーキー・トゥースというバンドも70年代の英国ロックを代表するバンドです。ゲイリー・ライト、マイク・ハリスンの2台のkbとvoを配した初期は、アメリカを意識しながらしっかりイギリスの音だし、グリースバンドの面々をゲストに迎えた「The Last Puff」は、英国スワンプの代表的な1枚でした。ライトのソロ活動に翻弄されたきらいはありますが、解散後、ライトの復帰で再結成、このときライトのバンド、ワンダーホイールから引き連れてきたのが、後にフォーリナーのミック・ジョーンズ(g)で、彼の参加が歌えるハードロック的な要素を増やしてゆきます。
忘れがちですが、ラスト作となった「The Mirror」('74,Goodear)は、ハリスンに代わって、パトゥーからマイク・パトゥー(vo,kb))が参加した傑作。74年という時代柄、同時代のファンキー・ミュージックを視野に入れつつ、誤解を恐れずに書くと3期4期のパープルにも似た質感があります。
ちなみにメンバーは、ライト(vo,kb)、パトゥー(vo,kb,ds)、ヴァル・バーク(vo,b)、ジョーンズ(g)、ブライソン・グラハム(ds)の5人。
ライトとパトゥーはわかりますが、マザー・ナイトというファンク〜ジャズ・ロック出身の黒人、バークの存在がキモでしょう。曲を書いてないので、どの曲で歌ってるかは想像の域を出ないのですがイントロの派手なbassが聴ける"Woman And Gold"はそうでしょう。
後にフォーリナーで分かりやすいハードロックを開花させるジョーンズと米で成功したライトの持ち味は近いところにあって、"Fantasy Satisfier"、"Hell Or High Water"あたりの感じはライト主導でしょう。

ちなみに「Comic Violence」という名前で出てるCDもあるが、ジャケがこれではかわいそうだ。

Comic Violence

Comic Violence

アメリカ盤?)