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タイム・イズ・ザ・キー(紙ジャケット仕様)

タイム・イズ・ザ・キー(紙ジャケット仕様)

■Time Is The Key / Pierre Moerlen's Gong
「Downwind」は日本盤LPが出たが、79年の「Time Is The Key」は遂に出なかった。ゴングの名前が入っているが内情はムーレンのソロに近く、米フュージョン的寝演奏で、メンバーも流動的。かつて黒川にあったショップ、McCoyで米盤LPを買ったが、紙ジャケで出たCDを聞きなおしても、混沌とした印象は変わらず。それでもA面のつながった4曲はまあ、まとまりがある。重々しい"Ard Na Greine"では後半ダリル・ウェイのviolinをフィーチャー。これに導かれるように"Earthrise"では、ピート・レマー(元ベイカー、カーヴィッツ・アーミー)のkbも加わる。"Supermarket"ではムーレンのvbのソロがあるが、かつての複数のperc奏者がいた時期とは違い、単一的な印象。リズムgはボン・ロザガ。メロウ度では一番の"Fairie Steps"では電気ヴァイブを使ったゆったりとしたソロを展開。ハンスフォード・ロウ(b)のペンによる、"An American In England"では、ロウのbassソロもあり。B面へ入ると、ファンク的な"The Organ Grinder"、"Sugar Street"、"The Bender"(ムーレンがsynソロを取る)など全くいただけない。東洋的な"Arabesque"ではアラン・ホールズワースのヘンタイ的なgソロが登場するが、これもいただけないなあ。「Gazeuse」時代の"Esnuria"の続編的な"Esnuria2"でもメインとなるのはレマーのsyn。ラストのタイトル曲もレマーが大きくフィーチャーされる。リリースでは逆となったが、マイク・オールドフィールドらが加わった「Live」は録音は、これの前に当たって、ゴング的スピリッツが演奏面に及んでいたムーレンズ・ゴングの作品は「Downwind」で終わりという事になる。
まあプログレの延長で聞くのでいろいろイライラするのだが、クロスオーバー〜フュージョン風作品とすれば、まあこんな感じなのかも。