ghost#3

Malice in Wonderland

Malice in Wonderland

■Ghost Story / Paice Ashton Lord
またか!とか言わないように。ディープ・パープル・ファミリーと呼ばれる関連作品には、パープルの音楽とはかけ離れた非ハードロック作品が数多く存在するけど、それはパープルのメンバーがハードロック以外のジャンルに対し素養があったことを示す根拠になります。ルーツにクラシックがあることが明確なジョン・ロードですけど、盟友トニー・アシュトンと組む時は、アシュトンの音楽性に流されてしまう傾向にあります。パープル解散後、気のおけない友人とリラックスした音楽を楽しみたい(さまざまなプレッシャーから解放され)ということから旧知のアシュトン、ペイスと組んだPALは、リリース前から外野はプログレ風ではと予測してましたがふたを開ければ、アシュトンの音楽性に根付いたR&B〜ビッグ・バンド路線。特に女性コーラスとホーンズを加えたスタイルは、メンバーがかかわったファミリーの作品では際立ってソウル寄りです。3期4期で慣れ親しんだファンク的な味付けにロードもペイスも違和感無かったのでしょう。オーディションで選んだバーニー・マースデンとポール・マルティネスですが、コージー・パウエルズ・ハマーにいたマースデンはともかく、マルティネスのファンキーなプレイは、この時期ロードが多用したclavinetそしてPALの音楽に実にフィットしています。
77年に日本盤はワーナーから出て、僕は伏見にあったYAMAHAで英Polydor盤LPを購入。その後売ったり買ったりが続き、独RepertoireCD、英PurpleCDときてます。