sunshine#3

■Let The Sunshine In / Sons And Daughters Of Lite

Let the Sun Shine In

Let the Sun Shine In

これもセレクトで知ったやつ。こういうタイトルだけど、ロック・ミュージカル「HAIR」の有名曲とは関係ない。

ジャズ、ファンク、ソウル、ラテン、どのジャンルにもすんなりと収まりづらいけどその全部のエッセンスを持っている。演奏の展開次第でどんな方向へも自在にアクセスできる。幅広いリスナーや共演者の嗜好に対応できる。だから色んなイベントにお声がかかる。いいことだらけだと思うんだけど、なかなかこういうバンドっていない気がすんだよね。 サンズ・アンド・ドーターズ・オブ・ライトは70年代初頭にオークランドで結成された黒人ミュージシャン集団で、これは自主レーベルから78年にリリースされた唯一のアルバム。全くメジャーにはなれなかった存在なんだけど、地道な活動のせいかサン・ラー、フェラ・クティフレディ・ハバードなどの前座も務めたそうです。西海岸らしい快活さと風通しのよさ、解き放たれたような軽さを感じるそのサウンドはこのアルバムの1曲目「Let The Sunshine In」に顕著。涼しげなヴィブラフォンの音色が導くゆったりしたリズムに乗って歌う男女ヴォーカル。楽園を想起させるパーカッション。前奏が終わって一転、ダンサブルなサンバ・ビートの上を高揚感たっぷりに疾走する男女ヴォーカルとホーンズ。こんな風に演奏してる方も聴いてる方もハッピーになれるような曲ってそんなに無いかも。でもそんなサウンドの中に真摯なメッセージ性とモーダルな調性がにじみ出ているところが”スピリチュアル・ジャズ“の系譜で語られるゆえんなのです

この心地よさって何だろう。