【69年Capitolの人たち】4・ザ・バンド

ストレートをもう一球。サマー・オブ・ラヴといわれたフラワーでピースフルな67年のブームを頂点にサイケデリックも次第に鎮火。少なくとも目に見える形でのサイケは治まり、より内面に向かうのですが、こういう時代に東からとはいえ、ザ・バンドが「Big Pink」をひっさげて登場したのは、もちろん後付けの知識ですけどびっくりです。サイケとは真逆の位置にあった若いのだけど老成した様な視点の歌が古いロックンロールを下敷きに、セピアトーンで展開。69年はセカンドの「The Band」です。豊作を喜ぶ農民の歌、性悪女に手を焼く男の歌、南北戦争で負けた南軍側への共感などどの歌もコドモにはわかりにくい人生の機微に満ちています。77年に再発された廉価盤シリーズ(ROCK GREATEST 1500)を宣伝するラジオ番組から流れた"Across The Great Devide"を聴いていいなあと思ったシブい趣味の中学生でした。

https://www.youtube.com/watch?v=xUPbIbHUem0